ブルジョアンに憧れて

自分の部屋に引きこもり、インターネットに興じているとお母様が私を呼びました。
「僕ちゃん、コーヒーが入りましたよ。ティータイムにしましょう」
「はい、お母様。いま参ります」そう答え僕は雅に歩き出す。
そして、ティールームに着くとお母様が言う。「スコーンはいかが?食べるようなら取りにいらして」
コーヒーにスコーン、なんて優雅な午後なんだろうって思って僕はキッチンへ向かう。
そして僕は、コイケヤ・スコーンを渡され愕然とする。和風バーベキュー味ってあんた。80円って値札ついてるよ、お母様。
勘違いしたじゃねーか。夢見ちまったよ。

このやり場のない怒りと悲しみはどこへぶつけたら良いのだろう。そう、誰も悪くない。誰も間違ってないんだ。