贈る言葉ってもんじゃないけんど。

おめでとサンバ

今日は友達が正社員とかいう仕事に就いたので、お祝いに飲みに行きました。
夜道を歩くと、風がやけに暖かい。もう春だなぁと感じる。
そういえば、群馬も今日桜の開花宣言だとかラジオで言っていたなぁ。


桜の樹の下には屍体が埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二、三日不安だった。しかし今、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。


梶井基次郎さんの「桜の樹の下には」っていう作品の冒頭です。
授業で教わった時すごく衝撃的で、作者の繊細な感情に共感しました。
春になると色々昔を思い出す。春はセンチメンタル日和だ。
特に今日の夜なんて、どうしてもセンチメンタルになってしまう。
ほろ酔い気分なんてぶっ飛んでしまったよ。
なんでかって言うと、金子さんから結婚するって電話があったから。


その子は泣き虫で頑固で、電車オタクで、おもしろくて思いやりがあって、ガッツがあって寂しがりやで、「写真で世界を変えられる」とか言っちゃう子なんだけど、とても好きだった。
初めて会った時は、まだ馬鹿丸出しのギャーギャーうるさい奴だったのに、時々会うたびに大人らしくしっかりして行き、その成長を見るのが楽しみになっていました。
どんどん良い女になっていくなぁ。って本当に思ったさ。
そして今では、僕に説教をするくらい立派な人間になってしまった。
今日突然電話が来て、やっと理想の人を見つけて11月くらいに結婚するっていうのです。
本当にめでたい話です。すごくうれしいけど、なんだか少し寂しさも覚えます。


じつは日曜日にバイト先の仲良い子と飲みに行ったんだけど、
その子にもやっぱり婚約するって話しを聞かされたわ。
僕の周りでは桜満開なわけだけど、桜の樹の下の屍体になれたらどんなにうれしい事かと思う。
桜を咲かす事が出来たなら屍体も捨てたもんじゃない。
おめでとうございます。幸せいっぱい感じて下さい。
式の日を楽しみに待ってます。